生徒指導

若手教員必見!生徒指導の基本【別室指導編】

日々絶えない生徒指導。先生方も苦労が絶えないことでしょう。若手の先生にとっては日々突発的に起こる問題にどう対処して良いのか分からない人もいるのでは。今回はトラブルやルール違反によって、別室に生徒を呼び出し指導するケースについて考えていきたい。

まずは情報収集

全ての情報を把握していない状態で叱ったり感情のまま怒ると指導を失敗するケースがある。まず生徒の話をしっかり聞くことを心がける。5W1Hを聞き、何が良くて何がいけなかったのかを整理する。生徒は自分を守るために嘘をついてしまうことがあるので、疑問点や矛盾点を突きながらきちんと聞き出すことが重要である。ここでの聞き取り次第で、その後の指導効果も大きく変わることになる。

生徒に指導をする

指導はあくまでもトラブルの原因であったり、違反したことなどのいけなかった部分のみを指導する。今回の件とは関係無いことを指導したり、過去のことを掘り返して指導したり、人間性を否定するような指導をしたりしないよう注意する。また同じことを繰り返して話すのではなく、端的に要点を話すよう心掛け、指導は短時間で終わらせるようにする。長く指導しすぎることで、生徒の不信感が募って関係性が悪くなり逆効果の場合がある。指導の強弱については、問題の内容、本人の反省度合い、これまでの様々な指導と照らし合わせた上で決める。(例えば、過去に別生徒の同じようなケースの指導があった場合、同じ程度の指導をする。他にも1回目より2回目、2回目より3回目と指導を強くしていくなど。)

  • 体罰は絶対にしてはいけない。体罰をすると生徒の頭の中には体罰をされたことしか残らず指導の本質から外れてしまうからである。かえって生徒の反抗心に火をつけてしまい問題行動が増える危険性もある。
  • 同じく言葉遣いにも気をつける。生徒を見下す言い方や暴言は吐かないようにする。教育者としてふさわしい言葉遣いを。
  • 教員と生徒が1対1にならないようにする。後で体罰された、暴言吐かれたなどありもしないことを言われることがあるので指導は複数で行う。ただ教員が多すぎると威圧的になりすぎるので注意する。また女子生徒の指導の場合、男性教員のみの指導にならない方がよい。
  • 罰やペナルティーはしないほうが良い。反省文を書かせたりや掃除をさせたりする指導をよく耳にするが、効果は薄いといっていいだろう。また、次にもっと大きな問題が起きた時に更に指導を強くしなければならなくなり、いつか指導の方法に詰まってしまうだろう。そうなると生徒に乗り越えられてしまう危険性が出てきてしまう。

家庭連絡

指導の際に、保護者連絡は基本的に必須である。ただし、保護者への連絡方法については慎重に考えてほしい。過去の指導と照らし合わせて指導の内容を吟味し、電話連絡か家庭訪問か学校に来てもらうべきなのかを考える。学年間やクラス間で保護者連絡方法に差が出ると保護者の不信感に繋がるので注意が必要である。あらかじめ、学校全体で話し合って線引きを決めておいた方が良いだろう。

まとめ

前述していることはあくまでも基本的な指導法であり、実際は時と場によって臨機応変に対応していかなければならない。生徒指導は先生の感覚的なところも多分にあり、場数を踏まないと指導力がなかなか向上していかない。経験の浅い先生は積極的に指導に関わっていき、場数を踏み自分の指導方法やスタイルを確立していってほしい。