「とりあえず大学は出といた方がいい」
は正解なのか。
「給料が高くなる、出世しやすくなる」
といったことを言い、世の中の親たちは大学進学を子どもたちにさせようとしている。
子どもたちも
「みんなが大学に行くから自分も行く」
と明確な理由もなく大学に行く子が多い。
私は大学を卒業すること自体に大きな価値はないと考える。
むしろ無駄な4年間を過ごすことで、遠回りをすることになり人生においてマイナスとなっているのではないだろうか。親が支払った大学費用もバカにならない。
確かに親世代が学生の頃は大学で学ぶことに価値があった。
今より同年代の人口が多かったのにも関わらず大学の数は少なく、熾烈な受験戦争を勝ち抜き、やっとの想いで大学に通い学ぶことが出来た。
また、現代のようにインターネットやスマートフォンが普及しておらず、大学でしか知り得ない高度な知識が多くあった。
しかし、現代は私立大学の数も増え、誰でも大学に行くことが出来る。
この30年程で大学への進学率は男性で34%→56%、女性で15%→50%に上昇している。
なぜこのようなことになってしまったのだろうか。
これは大学を卒業すると給料が高くなり、出世しやすくなるといった昔の話を信じている学生たちをビジネスチャンスとばかりに増えてきた私立大学の影響もある。
悪く言うと、学生たちは大学側からカモにされているのだ。
また、インターネット、スマートフォンの普及、発展により様々な情報がすぐに手に入る。
わざわざ大学に行かなくても高度な知識を手に入れることが出来るのだ。
多くの若者が、大学で学んだことを社会に出て活かせてないのではないのだろうか。
会社の中において、学歴や大学で学んだ知識とは違うスキルを求められることの方が多いのではないのだろうか。
もちろん医者など大学の医学部に行って学ぶ必要がある職もあることは分かっている。
しかし多くの場合、高い授業料を支払って、社会に出て特に役立たない知識を学び、卒業後には大学時代と関係のない仕事をしている。
これは高校卒業後というとても大事な時期を4年間も無駄にしているに違いない。
現代社会において、学びたいことはいつでもどこにいても学ぶことができる。
自分がしたいことはいつでもすることができる。
ただ、なんとなく、明確な理由もなく大学に行くことは人生を無駄にしている、と私は考える。
“大学卒業”ということ自体に何も価値はない。
それだけで給料を高くする民間企業の経営者もいないし、もちろん出世させることもない。
これからの時代は学歴なんかを追い求めるのではなく、自分の様々な力をいかに磨くかが重要となる。
この情報化社会の中で他人の意見に流されずに、自分の道を切り拓いていく必要がある。