教師

荒れた学級、学年にしない学級経営の基本!生徒指導のコツ!小学校・中学校

まじめな生徒からの信頼

学級には、「まじめな生徒」「問題を抱えた生徒」「問題を抱えた生徒を取り巻く予備軍」と3種類の生徒達がいます。

学級の鍵は、秩序を作り出す側にいる「まじめな生徒」が握っています

学級(教科)担任が彼らから信頼を得られていれば、たとえ学級に「問題を抱えた生徒」がいても教室(授業)が乱れることはありません。

しかし、直接、教師に向かって不平不満を言わず、黙って我慢している彼らが「この教師は信用できない」というレッテルをはる時があります。このとき(授業)は一直線に崩壊に向かいます。

「問題を抱えた生徒」が納得する指導ではなく「まじめな生徒」が納得する指導こそ、秩序ある学級(授業)を育て上げる唯一の方法です。

子どもの問題行動の背景

子どものしんどさ(問題行動の背景・原因)はどこにあるのでしょうか。子ども達が問題行動を起こす背景には「愛着環境の崩れ」があります。家庭、学校、友達関係で無条件な愛情を受けていないのではないかと子どもが感じるとき、子どもの心は揺らぎ始めます。これを愛着障がいともいいます。家庭の愛着環境の崩れの原因は次のようなことが考えられます。

  1. 母親の孤立感・・・頼るところがない、相談する人がいない土地での生活
  2. 母親のイライラ感・・・配偶者側の祖父母からのプレッシャー
  3. 経済的なしんどさ・・・片親による貧困等
  4. うつ等の精神保健問題の増加

このような環境の中で親たちは「愛情(飴)と指導(鞭)」をうまく使い分けて子どもを養育できない状態に陥っています。子どもに対してダメな時はダメと言えないのです。

「あなたの今の行動は、ダメ!!だけど、あなたを見捨てることはしない」という愛着メッセージを伝えられないでいるのです。

問題の意味

学校にはいろんな問題がつきものです。その時、問題をどう捉えるかが大切です。

×「問題のある子ども」→〇「問題を抱えている子ども」(虐待、家庭事情、疾患等)

×「問題児・トラブルメーカー」→〇「問題をおこすというやり方で表現する子ども」

と捉える視点が教師には大切です。この視点を持つと「問題の後ろにあるものは何か」という視野の広がりが生まれます。

すると、「問題=悪いこと」という思考から「問題=意味のあること」という落ち着いた対応へ変化していきます。ここから教師の仕事は単に犯人を見つけ逮捕する警察の仕事から問題を持つこどものサポーターとしてどのようにチームとして関わっていくかを考える職務だという認識が生まれます。

友達関係のストレス

子ども達の間に「つながっていなくっちゃ」症候群があり、昔から何でも言えるのが友達であったが、今は逆に「事の起こらない関係をいかに保つか」に気を使い合うのが友達となってきている。

彼らの人間関係とは「浮くのはやばい、外れるのはやばい」という1点のみ気を使いあう関係のことです。

常に友達との間では「素の自分」を出さず、「装った自分」を演じ、相手が傷つかないように過剰なまでやさしさを示す反面、友達でない人に対しては全くの無関心でコミュニケーションを避ける傾向を強めています。

電車の中での化粧やパパ活などに象徴される行動背景もここにあります。また、マナーの悪さの背景も彼らのこの思考が原因です。

さらにコミュニケーションが苦手だと指摘されている背景には、「へたに話をして関係を崩したくない」という思いがあるからです。