皆さんは普段どのような言葉をつかいますか。
「ありがとう」のような感謝の言葉、「すごいね」のような褒め言葉、「くさい、きもい」のような傷つける言葉。
普段何気なくいろいろな言葉を使っていると思います。
その1つ1つの言葉にはすごい力があり、たった一言の言葉で、人は喜び、癒され、傷つき、怒り、楽しくなるのです。
言葉には何か宿っている不思議な力があるのです。これを「言霊(ことだま)」といいます。

普段私たちは言葉によって、人とのコミュニケーションをとり、人間関係を構築しています。
言葉をボールに例えて考えます。
野球のキャッチボールをイメージしてください。
優しくふわっとしたボールを投げると、相手は穏やかにボールをキャッチし、同じように優しくふわっとしたボールを投げ返してくるでしょう。
とても力の入った速いボールを投げると、相手は驚いた表情でキャッチし、もしかしたら怒って更に速いボールを投げ返してくるかもしれません。
プロ野球の世界でご活躍された野村克也の言葉に次にような言葉があります。
行く言葉が美しければ返る言葉も美しい。
人生はキャッチボールのようなもの。
いい球投げればいい球返る。
優しさ投げれば優しさ返る。
思いやり投げれば絶好球が返るのです。
野村 克也
言葉というのは、実際はボールではなく、形もなく目には見えませんが、人の心に向けて常に投げられています。
相手に言葉を投げるときには、常にどう投げたら相手が受け取りやすいのかを考えなければなりません。相手のことを何も考えずに、ただ自分の言いたいことだけを一方的に話しても相手は受け取れません。
この言葉を投げたら、相手はどう感じどう受け取るのか想像力を働かせて、コミュニケーションを図ることが大切です。厳しい言葉を投げるときは、より相手が受け取りやすい言葉を選んで投げなければなりません。

また、相手から強くて痛みを感じるボールを投げられたときに、あなたはどんなボールを投げ返しますか。自分も相手が痛みを感じるボールを投げ返しますか。
ここで優しさを投げ返す勇気があれば、きっと優しさが返ってくるはずです。
最近SNSでのトラブルが増えています。ネットの世界での言葉も1つ1つすごい力を持っています。
最近ではLINE、Instagram、Facebook、Twitter等での誹謗中傷、トラブルが絶えません。
現実世界、ネットの中の世界での言葉のもつ大きな力、不思議な力を知り、その力を利用して、より良い人間関係を築いていきましょう。