教育ニュース

損害賠償金は教職員の個人負担!?先生は大変・・・

プールの給水止め忘れ・・・損害は個人負担!?

市立小でプールへの給水止め忘れ、校長ら3人に132万円請求へ…料金の半額相当

高知市立初月小で7月、約1週間にわたりプールへの給水を止め忘れ、例年より270万円余り多い下水道料金が生じた問題で、市は24日までに、過失責任があるとして校長と教頭、担当教諭の3人に、ほぼ半額相当の計132万円の支払いを求めることを決めた。

市教委によると、過失割合は校長と教頭が各2・5割、担当教諭が5割で、請求金額と合わせて他の自治体での同様事例や裁判の判例などを参考にした。再発防止策として、担当者任せにせず職員室に「プール給水中」と表示するなど、複数の目でチェックできるよう各学校に求めた。

引用元:読売新聞

プールの清掃、消毒、水の入れ替えなどプールを維持するのにかかる労力は多大である。そのほとんどの業務をきちんと行えていたとしても、たった1つの過失で教職員個人に負担がいくのは業務・制度・責任の見直しが必要だろう。

過去にも様々な事例で、教職員自らが負担を負うケースが発生している。巷で教員の仕事はブラックとささやかれている中、ミスも許されないとなると、さらに教員を目指す人は減っていくのではないか。

教員自身も公務員だから安定している、と油断していると、このご時世いつ痛い目に合うか分からない。問題が起こる前に、自分自身が出来る対策をとっておくのが良いだろう。

他にも起こっている裁判事例・個人賠償例

いじめ問題での訴訟

生徒へのいじめ問題で、学校側の対応が不十分であるとして、その生徒の保護者が担当教員を相手に訴訟。

生徒指導での訴訟

生徒指導をした際、人格権の侵害と訴えられ、損害賠償金を請求される。

授業中・休み時間に生徒が大怪我

生徒が体育の授業中や部活動の練習中、休み時間に大怪我。安全配慮義務の過失で個人賠償を請求される。

急病対応の過失

生徒が急病で倒れた際の、対応が適切ではなかったとして損害賠償金を請求される。

情報漏洩

生徒の個人情報が記載されたリストを紛失し、損害賠償請求を受けた。

入試でミス

入試において、合否に関わるミスをしてしまい損害賠償金を請求される。

体罰・暴言

体罰・暴言があったとして、慰謝料請求で訴えられる。

卒業アルバムの校正ミス

卒業アルバム作成時に、1名の生徒の名前と写真に誤りがあり、契約者が校正の際に気付かず、後で修復が必要となり、修復代全額自己負担。

給食の止め忘れ

運動会が悪天候により延期され、翌週の平日に開催となった。そのため開催日の給食を止める連絡を給食センターにするべきところ、契約者が失念した。給食費全校生徒分を自己負担。

付近駐車場の車に損傷を与えた

学校行事のための駐車場用地として学校に隣接する空き地を借りて契約者が草刈りを行っていた際、石が飛んで隣接する駐車場に駐車していた車両複数台に損傷を与えてしまい弁償。

家庭訪問中に自転車で他人に衝突

家庭訪問のため自転車走行中、歩行者と衝突。相手が転倒、ケガをさせてしまい賠償。

管理職のパワハラ訴訟

パワハラをしていないのに、一方的にパワハラと決めつけられ訴えられる。

保険のすすめ

日頃から気を付けて教育活動をしていても、いつ自分の身に訴訟が降りかかってくるか誰も分からない。何か起こってからでは遅いので、教職員は自らの身を守るため、少額から入ることの出来る教職員賠償保険等に加入しておいた方がよいだろう。