受験

【マル秘】私立高校は受ける前から合格が決まっている!?受験前の事前相談とは

私立高校は受ける前から合格が決まっている?

結論から言いますと、中学校の先生(塾の先生)と高校の先生の間で合格が決まっている場合がほとんどです。毎年、中学校の先生には、高校の先生からマル秘資料として、「合格の基準点」を渡されます。また出願前に事前相談を行い、なんと生徒1人1人の合否を確認しています。

※一部の高校では、多くの人が知っている受験システム通り、当日の点数で合否が決まりますが、その方法で合否を決めている高校はごく一部で人気校つまり難関私立高校に多いです。

私立高校の事前相談とは?

ほとんどの高校では、12月~1月にかけて、中学校の先生(塾の先生)が生徒が受験する高校に2学期の実力テストや通知表の評定を持っていき、合格できるかどうかの相談にいっています。

そこで、高校側から

  • 〇、△、×
  • A、B、C
  • 「安心して受けてください」
  • 「専願にしてくれたら〇にします」
  • 「下のコースを第2希望に書いてください」

などの言葉をもらいます。

〇とは「確約」のことです。つまり、「合格を約束する」という意味です。

△は学校によって様々ですが、多くは「下のコースの合格は約束します。上のコースは当日の点数次第です。」という意味が多いです。あるいは合格の約束は無しで「当日の点数次第」という意味を表します。

×は「合格は厳しい」という意味を表します。

A、B、Cについても上記と同様です。

最近は「確約」や「〇」などの言葉を使って事前に合格を約束裏取引のようなことが問題となってきていますので、「安心して受けてください」などの言葉で代用する学校も多いです。

ただ実際には、表向き、事前相談によって生徒の合否が決まることはありません。

当日にあまりにも低い点数や試験会場で悪態等があれば不合格となります(めったにありません)。

しかし、私立高校は生徒が集まらないことには経営破綻してしまいます。上手く経営をしていくためには、いかに中学校の先生(塾の先生)と信頼関係を築いていけるかが勝負なのです。

つまり、「確約」の生徒に余程のことがない限り、不合格にすることが出来ないのです。「確約」を伝えたにもかかわらず、不合格にすると、中学校の先生(塾の先生)の間で評判が広まり、次の年から生徒が集まりにくくなってしまうのです。

なぜ裏取引のような事前相談を行うのか

高校側のメリット

事前にどのくらいの成績の生徒が何人受けるのか把握することで、定員割れになることを出来る限り防ぐことが出来ます。また、事前に「確約」を示すことで中学校の先生との信頼関係がよくなり、中学校の先生が生徒にその高校を進めるようになるので、質の良い生徒が集まりやすくなります

中学校(塾)側のメリット

公立高校より先に試験のある私立高校に合格させてあげることで、生徒の進路を確実に1校は確保してあげることが出来ます。事前に合否が分かるので、懇談等で進路指導がしやすくもなります

保護者や受験生が知っておくこと

このように裏取引のような方法で、先生たちは願書を出す前から合否が分かっています。もし懇談等で私立高校の志望校変更やコース変更をすすめられた場合は、素直に従った方が賢明と思われます。

また、「このまま受験まで頑張って勉強してください」等の前向きな話があった場合は、合格の可能性が非常に高いと思われますので、この調子で頑張って勉強していきましょう。

問題点

  • 裏取引のような方法で学校間で合否が約束され、本番は出来レースのようになってしまっているのはよいのか
  • 学校での成績だけでなく、学校外で行われる模試の結果が事前相談で使われ確約をもらうこともあるが、それはよいのか
  • 確約生徒と確約無し生徒の当日の点数が、確約無し生徒の方が高いのにも関わらず、確約無し生徒が不合格で確約生徒が合格といった逆転現象が起きていないのか
  • 事前相談で「×」だったが、中学校側(塾側)が改めて校長先生(塾経営者)が訪問すると「〇」になるといった、おかしな力関係が働いていないか
  • 生徒が事前相談の存在を知り、「確約」を知ってしまうと、勉強しなくなる恐れがある

まとめ

多くの地域で、私立高校の事前相談は行われています。高校側にも中学校側(塾側)にも、それぞれメリットがあり、保護者や受験生にも合否が事前に分かり、私立高校選びに役に立ち、当日も安心して受けることができるというメリットがあります。

それぞれの利害関係が一致しているという点から、このシステムはしばらく続くのかもしれませんが、問題点があるのも事実です。

また、高校受験だけでなく、中学受験でも大手塾関係者と中学校側で同じようなことが行われているという話は耳に入ってきます。

様々な教育改革を進めていく中で、この受験システムを見直す時が来るのは、そう遅くないのかもしれません。資本主義、競争社会、終身雇用崩壊、ジョブ型雇用到来・・・と様々なことが囁かれる中、時代に合った受験システム作りが必要になってくるでしょう。