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デジタル教科書は必要か?デジタル教科書のメリットや課題を解説

デジタル教科書って何?必要なの?

デジタル教科書とは

デジタル教科書とは、子どもたちが学校の授業で使用できることを前提に、紙の教科書と同じ内容をタブレットやノートPCで表示できるよう電子化した教材のことです。

引用元:啓林館

デジタル教科書導入背景

  • AI、ビッグデータ、IoT、ロボティクス等の先端技術が当たり前となるSociety5.0 時代の到来
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大による、デジタルトランスフォーメーション5の急激な進行
  • ICT活用により「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実化

デジタル教科書導入のメリット

  • 直接画面に書き込みができ、その内容の消去や、やり直しを簡単に行うことができるため、作業に取り掛かりやすく、試行錯誤しやすい。
引用元:啓林館
  • ペア学習やグループ学習の際、デジタル教科書に書き込んだ内容を見せ合うことで、効果的に対話的な学びを行うことができる。話し合いの際に相手の意見を書き足したり、自分の意見を変更したりしながら活動できるため、より相互の理解を深めることができる。
  • 紙の教科書の場合、細かい箇所を見る際、目を近づけるという行動をするが、ピンチアウト操作による拡大表示や、教科等によってはポップアップで図版や写真などを拡大して表示できることによって、目を近づけなくても細かい箇所まで見ることができる。
引用元:啓林館
  • 機械音声読み上げ機能により、読み書きが困難な児童生徒の学習を容易にすることができる。
  • 紙の教科書へのアクセスが困難だった障害のある児童生徒が教科書へアクセスできるようになる
引用元:啓林館
  • 端末だけを持ち運びすることとなれば、授業や家庭学習で用いる教科書の持ち運びの通学上の負担が軽減され、身体の健やかな発達にも資する。
  • デジタル教材との連携がしやすく、動画や音声等を併せて使用することにより、学びの幅を広げたり、内容を深めたりすることが容易になる。
引用元:啓林館
  • デジタル教科書とデジタル教材を連携させて活用することにより、教師の教材作成や児童生徒の学習状況の把握等に係る業務の効率化に繋がる可能性がある。
引用元:啓林館
  • デジタル教科書に書き込んだ内容を大型提示装置に提示することにより、どの部分の説明をしているのかが視覚的に分かるため、児童生徒が、教師の指示や説明はもとより、他の児童生徒の説明の内容なども理解しやすくなる。
引用元:啓林館
  • 授業支援システムとの連携により、教師側の画面で児童生徒がデジタル教科書に書き込んだ内容を見ながらの授業の進行がしやすくなり、クラス全体に対して特定の児童生徒の書き込んだ内容を共有して指導を行ったり、それを基に児童生徒が議論を行ったりすることができる。

デジタル教科書導入の課題

  • ネットワークが高速大容量でなければならない。また必要なセキュリティ対策を講じた上でその活用を進めることが必要である。
  • 今後、通信環境のない家庭への環境整備への配慮が必要となってくる。
  • オフラインでも使用できるようにするための仕組みの検討や、過年度のデジタル教科書を使用できるようにするための観点から、デジタル教科書のライセンスの期間や費用の在り方について検討することが求められる。
  • 目が疲れやすかったり、視力低下の可能性がある。
  • 機器破損時の対応についても責任の在りかを明確に議論していく必要がある。

まとめ

デジタル教科書は、「外国語」から実証事業として導入していき2024年には本格的に全教科で導入される予定となっている。

今のところは、紙の教科書に比べて、デジタル教科書は非常にメリットが大きいと考えられる。ただ。課題も多く、2024年の本格的な導入までに一つずつ議論して解決していく必要がある。

学校・教育現場では、デジタル教科書のメリットを生かして、早めの研修等準備をし、2024年以降デジタル教科書を効果的に用いて教育活動を展開してほしい。